この世は愛と憎しみでできてる

すべての物質は土、水、火、風の要素が結合したり分離したりすることで構成されている。そこに働くのは愛と憎しみであり、千変万化のあらゆる事象は愛憎により説明できるものである。みたいなことを言っていた昔の人達がいます。世界の全ては土や水、火と風のラブストーリーなんだそうです。なんというロマン。

宇宙というものを表現するのに「美しい秩序」という言葉をあてた人達もいます。夜空一杯に混沌と広がっている星空を見上げて、それとは逆に調和の美しさを感じていたわけです。神や人とは無関係に常にそこにある秩序としてCosmosが存在してたし、これからもするだろうと言ってたとか。これもロマンがある。

昔の人達がどう自然を捉えていたかを読んだりすると、時代を飛び越えて同じ感覚を持つことに心を打たれることもありますが、我々との感覚があまりにも異なっていることに、言われもない感動を覚えることが多いです。人の心が天体と繋がっていると考えていたりとか、ホント格好いい。どれほど星が身近だったのか。

人間の感覚は科学技術とともに移りゆくものなので、我々が現在もつ感覚も数百年後、数千年後の人類にとっては信じられないものかも知れません。

現代に生きる我々の自然と向き合う姿勢が、いつか未来の人達に「つまらない見方をしていたんだな」だと言われないものであって欲しい。正しくはなくとも、せめて美しく。

それはつまり自然に対して、これまで自然に向き合ってきた人達に対して、どこまで真摯に敬意を持てるのかという話なのかなあなんて思ったりします。