西粟倉の方言いくつか

こっちに来て最初に覚えた方言はたぶん「ガイダ」だと思います。カメムシのこと。最初は何のことか全く分からず軽くパニックだった。「ガイダがおるけん気いつけや」とか。ちなみにめっちゃいる。

よく使うのは「なるい」「さがい」です。山の道を設計する時によく出てきます。「なるい」は平坦で「さがい」は急峻。大成ル(おおなる)や成ル林(なるばやし)なんて地名もあります。わりと名前通り。

「たいぎい」は面倒くさい的な意味で使います。たぶん「大義である」から来てるはず。ちなみに大分では「よだきい」がだいたい同じような意味で、こっちは「余は大義である」からということでした。*1

先日は近所で種まきを「てご」しました。「てご」は手伝う的な意味です。「てごしてくれ」とかよく言います。ちなみに株式会社百森では事務所あわくら温泉駅の美化をてごしてくれるひと募集中です。

「○○ばー」というのも耳にします。「この辺はこまい木ばーじゃけ」この辺は細い木ばかりなので、という意味です。〇〇ばかり、というのが○○ばーに変換されるんですね。合理的な略し方な気がする。

西粟倉岡山県ですが、言葉的には鳥取や兵庫もだいぶ混じってる感じがします。ちょうど県境でしかも峠道もあり、こんな山奥ながら実は結構ひとや文化の入り混じる場所だという噂です。現在進行形。

ちなみに僕はこっちでわりと「じゃけん」とか「じゃろ」とか言ってます。ネイティブな方からすれば(そして以前からの知人友人も)違和感あることが多いかもですが、どうぞご容赦ください。

方言に限らず、専門用語でも外国語でも、相手の言葉を学ぶというのは時間を共有する上では結構な武器になると感じています。経験則。尤も、有利になるから覚えよう、というのは寂しい話ですが。

*1:よだきいは鳥取だと悪口らしいので注意が必要