分からないことが多すぎて

ネット上で最近流れていた「NHKが真珠湾攻撃の日にアメリカ国歌を流してしまった」という噂をご存知でしょうか。かなり笑える話だと思い、気になってました。

この話が、どうやら完全にウソでも無さそうだということを個人が調査した記事が出ています。その過程と結果がしっかり並べてあってとても面白いです。

この手の都市伝説的な話というのは、話を聞いた人に対して何らかの感情を巻き起こすことができればその役目を果たしたと言えるでしょう。浅かろうが深かろうが。

その時に、真実かどうかはほとんど問われないのが最近の流行りみたいです。TEDの動画とかわりとその象徴な気がします。いわゆる「フェイクニュース」の蔓延も。

そんなご時世にあって、わざわざ一歩ずつ確認しているのは何だか清々しい気持ちになります。そうだよね、ちゃんと調査すると分かることあるよね!みたいな。

ただ逆に、ちゃんと調査しないと分からないことだらけだよね…のような生温い絶望みたいなものも無きにしもあらずではあります。これは元記事にも書いてあります。

もしどうしても正確なことしか話したくないのだとしたら、このように膨大な資料の海を泳ぎきるか、ただただ沈黙するしかありません。しかし、幾重にも重なるフットノートを抱えて生きるというのは、はなはだ息苦しくはないでしょうか。

分からないものに対して、どうやって「分からないまま正しく」対峙するのかという技術がこれからの時代は大事な気がするんですが、どうも解がありません。

うへー、正しいってタイヘン!と感じながら適当に生きていくくらいが、今はちょうど良い/できる最低限なのかも知れません。