トーヒャラからもう一度

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最近、獅子舞を練習しています。正確には、獅子舞にあわせる篠笛を練習しています。

引谷という部落の秋祭りに向けたものです。自分が住んでいる所ではないのですが、その引谷でやっている夏祭りに行った時に獅子舞の話題になり「やってみたら?」と誘ってもらい、そのまま参加させて頂いてます。

楽譜があるわけではないので、とりあえず聞きながら&先輩方の指を見ながら頑張ってついていくという感じです。だいぶ足を引っ張っています。今週末がお祭りなので、それまでにどこまで覚えられるか…。

口伝なんですが、人によって篠笛の吹き方が違ったりします。獅子舞自体も絶対的な正解があるわけではなく、昔の姿を思い浮かべながら徐々に修正したりしていく形です。「○○さんはこうやっていた」など。

ごくごく単純に音や動きと考えると、とても効率が悪いように思います。少しずつ、探り探りで進めているわけですから。本当ならまず最初に完璧な教科書をつくり、その真似を徹底した方が早いはずです。

でも、これを文化の継承と考えると、今やっている形の方が僕の好みです。関わるひとそれぞれの記憶や思いが、少しずつ笛や舞いの血肉となっていくプロセスを目の当たりにしています。

別に楽譜や動画等で受け継いでいく形を否定している訳ではありません。でも、獅子舞の中で伝えていくべきものは何なのかと考えると、やはり人が集まって話しながら、じっくりと形を作っていくのが正しいように思います。

そんな訳で、昔ほんの少しやっていた弓道を思い出しながら、先人の方々が作り上げてきた音を必死で追いかける日々です。