あなたに論理力があるかどうか、ちょっと腕試ししてみませんか。『昔に比べると、立ったままではなく、便器に座って小便をする男性が増えた。』そういう話題があるという前提のもとに、以下の問題をじっくり考えてみてください。
問1 次の文章のおかしな点を指摘せよ。
「清潔はビョーキだ」の著書がある東京医科歯科大の藤田紘一郎教授(寄生虫学)も、座り派の増加について「清潔志向が行きすぎてアンバランスになってしまっている」と指摘する。「出たばかりの小便は雑菌もほとんどいない。その意味では水と同じぐらいきれいだ。なんで小便を毛嫌いするのか。ばい菌やにおいを退けすぎて、逆に生物としての人間本来の力を失いかけている一つの表れでないといいのですが」(朝日新聞、2000年3月26日付朝刊)
この問題を紹介されたのは、確か中3の時。自分は論理的な人間だからとタカをくくっていたところ、これの何が間違いなのか見当もつかず鼻をへし折られました。それからしばらくしてやっと、自分は論理が好きなだけで論理的ではないということに気づきました。
こういう雰囲気で読み飛ばしていけるような文章でも、落とし穴がいくらでも潜んでいます。確かに読み飛ばせるからいいじゃん、という状況は多いです。でも、大事なことは言葉をひとつずつ丁寧に磨かないと、後でその論理の穴を突かれて迷うことが多いはず。
特に、フツウではないことをすると「何故あなたは○○しているのか」と問われることが増えます。その時に、論理的に曖昧な答えばかりでは、気持ちが揺れてしまってつらい。強心臓のひとはそれでいいかも知れませんが、いちいち答えを探しにいくのは疲れます。
なのに、フツウではない道には、僕みたいにどちらかと言うと感覚派みたいな人が多く、そういう人達は論理を軽視することが多いように思います。論理にすることで感覚が失われる、という恐怖に苛まれている"Don't think, feel"文化圏的なものがあるような。
それは勿体無い。感覚を大事にしたいひとほど、論理を磨くべきです。野矢教授の受け売りですが、論理というのは思考とは別もので、論理力というのは思考の表現力、読解力です。論理を活用することで、人に思いを伝えたり、人の意志を理解したりし易くなるはず。
まあなんでこんなことを考えたかというと、今日わりと非論理的で瑣末な虚しい諍いを起こしてしまったからで。精進が足りません。なので「論理トレーニング101題」という名著を読み直す(解き直す)ことにしました。冒頭の問題は、これからの抜粋です。
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新しい、「大人のための国語ゼミ」も凄く良さそう。いまポチりました。
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感覚的に動ける、論理的な人間でありたいです。ご指導ご鞭撻のほど、どうぞ宜しくお願い致します。