国産材が高いというのはどうなの

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今日は昼前頃から近場の原木市場に行ってきました。年に一度の記念市ということで良い原木が多く、人の入りも普段より多いようでした。和歌山ナンバーを付けた車も見かけるほど。

ほんの一部ですが、セリの様子を動画で撮りました。地元の小さな市場ということもあり和気藹々とした雰囲気ではありますが、買い手の皆さんは真剣勝負の場ですし、原木生産側としてはなかなか胃の痛い時間になります。笑

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2万円、などと聞こえるのは1立方メートルあたりの単価です。よく驚かれるのですが、ヒノキの丸太でも4mの長さ(動画に見える丸太の長さ)では数千円にしかなりません。*1

「よう育っとるのに、こんなもんじゃ」

偶然市場に来ていた村の山主さんが、そう苦笑いしていらっしゃいました。今回は出品されていないということでしたが、並べられた原木を眺められている姿は寂しそうです。

半世紀育ててその値段。原木自体を改善しようにも、普通に考えるともっと大径木になるまで待つか、新たに植えて育て方を変えるくらいです。どちらもまた数十年先の話。

そんな気の長い業界で、今何をするべきなのか。ここにヒントはあっても、まだどこにも答えはないのだろうなと、小気味よく進むセリを見ながらそんなことを考えたりしました。

*1:木材価格については林業白書もご参考にどうぞ